ふたご1

「モッコーヨー!モッコーヨー!ボンド!ボンド!」

ふたご2「これはもうわけがわからなさもいよいよ末期ですね。」

ふたご1

「中国の北京市で万里の長城保護管理法が成立したそうです。 」

ふたご2「万里の長城だけのための法律ですか。」

ふたご1

「それはもう、世界でもっとも長く、月からも見えるとも
言われている、 世界最大の建造物です!
全長2700kmなのです!保護して当然です!
ましてやそこらの文化財なんかと一緒にされては困ります! 」

ふたご2「まあすごいのはわかりますが、特別の法律と言うことは
ほかの文化財保護法とどう違うんですかね。 」

ふたご1「それには長城の立っている地域の特性を考える必要があります。」

ふたご2

「地域ですか。でも万里の長城って長いですよね。
ひとつの地域ではすまないですよね。」

ふたご1「いえ、長城全域に共通点はあります。
北方の匈奴、蒙古、女真などの民族から中華帝国を守るために
作られたのが万里の長城なのです。
つまり、万里の長城の地域は北国。当然寒さの影響を受けます。」
ふたご2「寒さですか。」

ふたご1

「寒いと水が凍ります。水は凍ると膨張する性質があるのです。
この膨張力で木や岩を割ったりするのです。
また、北海道などでは霜柱でレンガ造りの家が倒壊した例も
あります。このように建造物にとっては、冬の寒さは大敵なのです。
もちろん長城もその例外ではないのです。 」

ふたご2「はあ。で、その寒さから長城をどうやって守ると
法律は決めているんですか。 」

ふたご1「まずは万里の長城を寒さから守るふとん作り。」

ふたご2 「全長2700kmだと言ってませんでしたか。」

ふたご1「中国人民12億人が一人ずつふとんを作っていけば
一人当たり2.25mmですみますから。」
ふたご2「横幅もあるんですが。」

ふたご1

「しかしこんなカバーだけでは不十分です。
いくらつるつるのサテン地とはいえ、老朽化した長城の身で
満州落雀の冬を越えるのは難しい。 」

ふたご2「何もサテン地にしなくてもいいとは思いますが。」

ふたご1

「そこでもう一つ作ってもらいます。 」

ふたご2「コタツでも作りますか。」

ふたご1

「いえ、そんなものではだめです。
長城の寒さを癒すためにはもっと内部からのアプローチが必要です。
寒さを防ぐと言って、そんなコタツだのなんだのとは安直にも
ほどがあります。まったく見識を疑います。」



ふたご2

「さっきお前ふとんとか言ってただろうが。」

ふたご1 「フン。」

ふたご2「フンじゃねえよ。」

ふたご1「この万里の長城保護管理法によって行われる最大の寒さ対策、
それが、「中華人民ちょっといい話運動」です! 」

ふたご2「……。」

ふたご1

「中国人民12億人がくりだす、ちょっといい話で万里の長城の心に
ぽっかりと、あたたかい火をともそうと言う運動なのです! 」

ふたご2「アホかあっ!」

ふたご1

「さあ、明日から中国中のかけそばの底には天ぷらが入り、中国中の夫は妻の
ために自慢の時計を質に入れ、妻は自慢の金髪を売り払い、ショーウィンドーを
じっと見つめる黒人の少年にトランペットを買い与えるのです!」

ふたご2「いやな国だなあ。」

ふたご1「12億人って素敵ですねえ。 」

ふたご2

「20人を越えたらやめてほしいものですが。」

ふたご1「インドネシアの国立大が、たとえ試験に落ちても、大金を支払えば
入学できるようにする仕組みを、公式に導入したそうです。 」

ふたご2

「うわあ正々堂々裏口入学。」

ふたご1 「政府が大学への補助金をカットしたために行われた窮余の一策らしいですが。 」

ふたご2

「それにしてもねえ。そんなことでは大学のレベルが下がってしまうではないですか。」

ふたご1「そのへんを考慮して、インドネシア最高学府のインドネシア大は、この特別枠を
全体の20%までに抑えるそうです。 」

ふたご2「十分多いと思いますが。」

ふたご1

「そんなことをいっても教育には莫大なお金がかかるのです。そのお金を調達する方法が
ほかにあるのだったら言ってもらいたいです。さあ言え、さあ言え、さあ言え! 」

ふたご2「そんなこと言われましても。」

ふたご1「そこで私がいい方法を考えました。 」

ふたご2

「じゃあ聞くな。 」

ふたご1「大学の資源を使ってお金を稼げばよいのです。」
ふたご2「大学の資源と言いますと、企業の研究に協力したりするような
知的資源ですか。 」

ふたご1

「近いですね。大学には寝る間も惜しみ、夜遅くまで勉強し、
近視になってしまった大学生達がいます。そして、インドネシアの
燃え盛る太陽。 」

ふたご2「はあ。」

ふたご1「学生達のメガネで太陽の光を集め、火をおこして発電するのです! 」

ふたご2「近視用のメガネは凹レンズなので火は起こりません。」

6月27日、凸を軍勢としてあつかわないで。
 

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