ふたご1

「してとう。」

ふたご2

「あけおめの代替物にはなりえませんね。」

ふたご1 「オーストリア政府は、イラクのフセイン元大統領の代表的な肖像画家、ムカレド・アルムクタル氏の亡命を受け入れたそうです。」

ふたご2

「でっかい絵かかってましたからねバグダッド。」

ふたご1

「イラクにはこのほかたくさんの肖像画家がいて、フセイン元大統領の絵ばかり描いていたそうです。」

ふたご2 「独裁国家ではよくあることですね。」

ふたご1

「たとえば、湾岸戦争に負けた時の姿を忘れないように描かせた肖像画などは特に有名です。」

ふたご2

「そんな三方ヶ原の戦いで武田信玄に負けた時の徳川家康ほどの謙虚さがあればこんなことにはなってないと思いますが。」

ふたご1

「そのほかにも『焼いたベーコンのある柔らかいフセイン大統領像』や『フセイン大統領の叫び』などもあまりにも有名です。」

ふたご2 「そんなシュールレアリズムの肖像画はかかさんでしょう。」

ふたご1 「そうですね。あんまりこういった肖像画でキュビズムや現代美術を取り入れた独裁者の方はいませんね。権力者は昔からリアリズム思考ですね。」

ふたご2 「そうしたものですか。」

ふたご1 「たとえば昔のヨーロッパの王侯貴族の肖像画にはわりとぶさいくなものも結構あります。」

ふたご2 「修正とかさせなかったんですか。」

ふたご1 「マリー・アントワネットは鼻をちょっとだけ修正させたそうですが、その結果があの有様です。」

ふたご2 「そのせいかよ。」

ふたご1

「国民に対して嘘偽りのない、ありのままの姿をさらすことが王侯の義務、ノブレス・オブリージェなのですから。」

ふたご2

「そういうものですかねえ。」

ふたご1

「ルイ16世が逃亡しようとした時に、銅貨のルイ16世の肖像画をみて一般の人にばれてしまって捕まったのもその報いです。」

ふたご2

「修正しなかった報いじゃないのか。」

ふたご1

「大日本印刷が燃料電池部材事業に本格参入するそうです。」

ふたご2

「印刷会社が電池ですか。」

ふたご1 「印刷会社のプリント技術は、燃料電池の部品作りに応用できるものが多いのだそうですよ。」

ふたご2

「意外といえば意外ですね。」

ふたご1

「いえいえ、インクジェットプリンタの仕組みが、電子回路基盤のプリントなどに応用されたりするのでそう不自然でもないです。」

ふたご2 「いろいろと応用できるものですね。」

ふたご1 「応用次第ではアスファルトや『とまれ』などの文字を地面にプリントしたりする、土木分野への進出が見込まれたりもするかもしれません。」

ふたご2

「さすがにちょっと無理のような気もしますが。」

ふたご1 「そういった不可能だと頭から決め付けているようではビジネスチャンスは生まれませんよ。」
ふたご2 「そういったものですか。」

ふたご1

「そういった気持ちで、松下電工は郵便物の取り出し口を開けた状態で郵便物を取り出すことができる郵便ポスト『口金NNK型』を発売したりするのです。」

ふたご2

「ナショナルポストですか。」

ふたご1

「松下電工が電球から、部屋の内装、そして家の外の郵便受けポストにと、この華々しい進出ぶり。いずれは街やオフィス街に松下製品があふれかえるに違いないですよ。」

ふたご2

「もう十分あふれかえっていると思いますが。」

ふたご1

「そうですね、『口金NNK型』はなにしろ松下電工ポスト発売40周年記念作品だそうですから。」

ふたご2 「えらく昔からやっているのですね。」

ふたご1

「20thアニバーサリーMacスパルタカスのようなものですよ。」

ふたご2 「そのたとえはいいたとえかどうかもわかりませんが。」

ふたご1 「これは松下電工が世界的なポスト企業に成長するための将来を見据えた商品なのです。うまくいけば社名も松下ポス工に変更されるでしょう。」

ふたご2

「ひさしを貸して母屋を取られるとはこのことですが。」

ふたご1

「世界をみすえた商品計画もすでにあります。たとえば、砂漠地帯でのポストには故障が多い。なぜ多いかというと砂が入るからだそこで防砂機能のついたポストを売ったりすれば砂漠のポスト市場を席巻することができるでしょう。」

ふたご2

「そんなに需要あるんですか。」

ふたご1 「そしてベトナムのポストには新聞や郵便物だけでなく、フランスパンも届けられます。」

ふたご2 「宅配牛乳のようなものですか。」

ふたご1

「フランス統治時代が長かったので、フランスパンはもはやベトナムの国民食です。このフランスパンが丸ごと、むき出しの状態で届けられるのです。こういったことを考慮したポストがベトナムには求められているのです。」

ふたご2

「衛生的なポストとかですね。」

ふたご1 「はい、中に新鮮なマーガリンやバターやジャムがたっぷりと入ったポストを。」
ふたご2

「なにが『はい』だ。」

1月14日、「うわっ、こんなところにベトナムのポストが!」「これはアゴや!」祝上方お笑い大賞受賞

 

SAKANAFISHホームへ

過去のふたご対談