ふたご1 「毒舌タレントがいるなら毒歯タレントや毒歯ぐきタレントがいてもいいじゃないか。」

ふたご2

「いる意味はないですが。」

ふたご1 「サンギが砂時計つき歯みがき、アパガードMプラスを発売するそうです。」

ふたご2

「砂時計つきですか。」

ふたご1

「アパガードMプラスという長く歯磨きをすることによって口の中の再石灰化を働かせるというしくみなので、三分間を砂時計で測ろうというわけです。」

ふたご2 「なるほど。」

ふたご1

「もしなくなったら砂を歯磨き粉代わりにもできますし。」

ふたご2

「そんな用途には使わないでしょう。」

ふたご1

「江戸時代には砂を歯磨き粉代わりに使っていたんですよ。」


ふたご2 「だからといってねえ。」

ふたご1

「つまりそういう観点から見て、これはサンギ社の未来を見据えた戦略だと思われます。」

ふたご2 「江戸時代は思いきり過去ですが。」

ふたご1 「すすむ地球の温暖化により、地球上の砂漠化が進行しています。」

ふたご2 「はあ。」

ふたご1 「そうなると、地球上には砂が大量に発生することになります。そうなった時に、その砂を歯みがき粉として売ればぼろもうけです!」

ふたご2 「あの、砂漠というのは砂が多いところばかりじゃないんですが。」

ふたご1

「その時のために、今から砂で歯を磨くのに慣れてもらおうというわけで砂時計をつけたのです。」

ふたご2

「そんなことをしようと思うのはあなた一人じゃないんですか。」

ふたご1

「これはほかの企業も指をくわえてみている場合じゃないんでしょうか。」

ふたご2

「見ていてもいいとは思いますが。」

ふたご1 「日清製粉も小麦粉に砂時計をつけるべきではないでしょうか。」

ふたご2 「砂で天麩羅を作らせないでください。」

ふたご1

「ガソリンスタンドでもつけるとよいですね。」

ふたご2 「砂自動車は水素自動車より実現性がないですが。」

ふたご1

「鳥取砂丘屋さんでもつけるといいですね。」

ふたご2

「そもそも鳥取砂丘やさんがわけがわかりません。」

ふたご1 「バブ日立工業が、お店に来たお客の性別、年齢を判別する『来店客自動分析システム』を開発したそうです。」

ふたご2 「判別ですか。」

ふたご1

「知っていますか、コンビニのレジに客の『年齢』『性別』を指定するキーのあることを。」

ふたご2

「顧客のニーズを分析するためのボタンですね。」

ふたご1

「そうです。どの性別の、どの年代の客がどの商品をよく買うか、それは店にとっても商品を開発するにあたっても、とても重要なことです。それが自動化されるのですからお店にとってはいいことずくめです。」

ふたご2

「なるほど。」

ふたご1

「いわばパラダイスといってもいいでしょう。」

ふたご2 「そこまで言いますか。」

ふたご1 「あなたはそう簡単に捕らえていますが、この年齢を指定するボタンを押すのは店員にとってたいへんなプレッシャーなのですよ。」

ふたご2 「そうなんですか?」

ふたご1

「間違えてしまったらどうしよう、全店舗に迷惑がかかる、でもこのひとは39歳か40歳なのか、はたまたすごく若作りした70歳なのか、大人びた12歳なのか、ああ日が暮れる。ああ夜が明ける。コンビニには閉店はない、アンクローズド・ディスティニー。」

ふたご2

「そこまで取り乱しますか。」

ふたご1

「コンビニ店員はこうやって神経をすり減らした結果、やる気を失ってしまうのです。」

ふたご2

「そういう原因ではないと思いますが。」

ふたご1 「コンビニの客として、週に二、三回の来店キャリアを持つこの私が言うんだから間違いないです。」

ふたご2 「ほぼ無関係といってもいいですよ。」

ふたご1

「この機械があまねくお店に導入されれば、年齢のボタンが押せないためににレジを通すことができず、お客を逃がしてしまうこともないわけです。」

ふたご2

「まあそんな目にあった人はたぶんいないとは思いますが。」

ふたご1
「その時にはこうやってわかりやすいように年齢を書いたTシャツを着なくてもいいわけです。」

ふたご2

「わかりやすいようにですか。」

ふたご1
「こうやってわかりやすいように年齢の数だけひよこを連れていかなくてもいいわけです。」

ふたご2 「わかりやすさを通り越して邪魔ですよ。」

7月29日、ボタン悲哀研究

 

SAKANAFISHホームへ

過去のふたご対談