ふたご1

「としのはじめの元ちとせ。」


ふたご2

「それははじめをむかえることもあるでしょうが。」


ふたご1

「エクアドルにコレア大統領という人がいるのですが。」


ふたご2
「はい。」

ふたご1

「先日、サウジアラビアのアブドラ国王が大統領夫人に宝石を贈ったのですが、それをオークションにかけることを発表したそうです。」


ふたご2

「いいんですか贈り物を売って。」


ふたご1

「売った代金は国庫に納入します。エクアドルの大統領として受け取ったのだから、その地位への贈り物はエクアドル国民に還元しなければならないという考え方です。」


ふたご2
「なるほどそれは一理あります。」
ふたご1

「しかし、これには問題もあるわけでして。」


ふたご2

「何が問題ですか。」


ふたご1

「これが宝石だから売ることができるのですが、他のものだったらどうでしょうか。」


ふたご2

「何ですか他のものって。」

ふたご1

「たとえば国家元首という仕事をしていると様々な人と会わねばなりません。」


ふたご2

「まあそうですね。」


ふたご1

「時には、ミスりんごから表敬訪問を受けることがあるでしょう。」


ふたご2

「エクアドルにミスりんごはいるんですか。」


ふたご1

「するとミスりんごからりんごが贈られます。」


ふたご2

「まあミスりんごですから。」


ふたご1

「しかし、このりんごをオークションにかけるわけにもいきません。」


ふたご2

「りんごですから。」


ふたご1

「そうすると、りんごを大統領はおいしくいただくほかありません。」


ふたご2
「まあそうですね。」

ふたご1

「するとサウジの国王はどう思うでしょうか。自分のものは売り払われたのに、ミスりんごのリンゴはおいしくいただくのか、エクアドルはサウジアラビアよりミスりんごが大事なのか。」


ふたご2

「いやそこまで思いますか。」


ふたご1

「エクアドル国民もどう思うでしょうか。宝石の代金は国庫に納入したかも知れないが、りんごは私物化した。ミスりんごと何か癒着しているのではないか。」


ふたご2

「いやそこまで思いますか。」


ふたご1

「こうして外交、内政とともにぎくしゃくした関係になるかも知れないと言うことが危惧されているのです。」


ふたご2
「せんでいい危惧だと思いますがねえ。」

ふたご1

「ですから、こうした贈り物は一括して同じ措置が執られるようにするほかないのです。」


ふたご2

「どうするんですか。」


ふたご1

「すべてを同じ扱いにするにはこれしかありません。」


ふたご2

「なんですか。」


ふたご1

「鍋です。」


ふたご2

「鍋?」


ふたご1
「宝石もりんごも花束も勲章も、もらったものはすべて鍋にして、国民みんなでおいしくいただくのです。」
ふたご2

「おいしくいただけそうなものがひとつもありませんが。」


ふたご1

「そうすれば、やがて贈る側も考えるようになって、勲章を鶏肉で作ったり、花束を豆腐で作ったりしてくれるでしょう。」


ふたご2

「気を遣わせるなよ。」


ふたご1

「これほど国内外に影響を与えられる政治家がかつていたでしょうか。」


ふたご2

「たいへんめんどくさいだけの影響ですが。」


ふたご1

「そんな批判をする新聞なども鍋にしておいしく食べてしまいます。」


ふたご2
「だから新聞紙だって。」

ふたご1

「そんな批判の声も煮込んでしまうのです。」


ふたご2

「漠然と煮込むなよ。」


ふたご1

「そしてその何でもかんでも煮込んだ鍋の汁を飲む姿を見て、人は彼のことを『清濁併せ呑む、度量のある政治家』として評価するでしょう。」


ふたご2

「もっと他に持っていてほしい要素はありますが。」


ふたご1

「そして人は彼のことをこう呼ぶでしょう、鍋大統領と!」


ふたご2
「奉行で止めておけばこんなことには。」

12月28日、よく言ったナベ。

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