「さわやか三組！はなやか二組！しめやか一組！」
「隣の組がしめやかなのにはなやかにしている場合ではないですね。」
「よく有名人のラブレターが公開されて話題となりますが。」
「ロシア皇帝アレクサンドル二世のラブレターがこのほど競売にかけられたそうです。」
「はあ。」
「相手は29歳年下の愛人、エカテリーナ・ドルゴルーコワで、子供を4人作り、皇后が亡くなったあとには再婚するほどの間柄だったそうです。」
「文章は宮廷でよく使われていたフランス語で書かれたものだったのですが、性的な言葉だけはロシア語で書かれていたそうです。」
「なぜそこだけ。」
「フランス語は世界の宮廷の社交語だったので、そういった語彙は学ばなかったのではないかとも考えられます。」
「たしかにそんな言葉が飛び交う社交界も無いと思いますが。」
「なるほど。」
「たとえば狩りや舞踏会といったことはフランス語で。」
「社交界っぽいですね。」
「すごろくや福笑いといったことはロシア語で。」
「社交界じゃないところにはあるんですかロシアに。」
「フォアグラやトリュフといったことはフランス語で。」
「カップ焼きそばやナポリタンはロシア語で。」
「ただそうなると、ピザやポテトチップスの扱いが微妙になってきますが。」
「社交界ではそんな一般家庭っぽいパーティーをしません。」
「ポッキーは普通ならロシア語だが、ジュースに差したものはフランス語なのか。」
「イランと言えばイスラム教国ですが。」
「はい。」
「イスラムの戒律で女性は体の線などを隠さなければならないのですが、自転車にのると風圧などでどうしても体の線が出てしまいます。」
「長い衣服がチェーンとかに絡まると危ないですしね。」
「そこでこのたびイランの技術者、エラヘ・ソファリ氏が体の半分を覆い隠せる自転車を開発したそうです。」
「風を通す素材にしないといけませんね。」
「しかも、光が当たって女性の体の影が映るようなことになってはいけないのです。」
「素材を吟味しないといけないですね。」
「雨が降って覆いが重くなるのも事故につながります。これまた危険です。」
「そう考えるとなかなか難しいですねえ。」
「そこでソファリ氏には悪いですが私が新しい方法を考えました。」
「まず自転車の前輪に注目します。」
「前輪？」
「大量に。」
「そうして作った電気で女性の全身につけたライトを光らせ、体の線が見えないように！」
5月18日、イラン国営新聞「イラン」。
