「桶狭間名物スパスパヘッドや！」
「一発しかできないギャグだな義元新喜劇。」
「マイケル・ジャクソンさんですが。」
「マイケル・ジャクソンのアルバムである、『スリラー』が、歴史的に重要な録音物であるとして、アメリカ議会図書館に永久保存されることになったそうです。」
「ああ、いい話なんですか。」
「がっかりしないでください。」
「なにしろスリラーは全世界で一億枚は売れたという歴史的なアルバムですから。」
「しかしそんなに売れたんだったらわざわざ議会で保存しなくても誰かが保存していると思いますが。」
「きちんと管理していないとどんどん変化してしまいますから。」
「まあそういう点はあるかもしれませんが。」
「音楽は本人の人間性を反映しますからね。」
「後追いで変わったりしないでしょう。」
「あれは成長だよ。」
「成長もしません。」
「しかしまあこうした現代の音楽も議会などの公的機関で保存される時代になったというわけです。」
「そうですねえ。」
「ですから、いずれは国会図書館のようにすべての音楽を保存する機関もできるのでしょう。」
「まあできるかも知れませんね。」
「たとえば『エリーゼのために』の各バージョンも完全に収録。」
「きちんと世界中の企業からいろいろなバージョンを集めます。」
「まあいろんなオーケストラやミュージシャンがいるでしょうから。」
「ちゃんと一軒一軒電話を掛けて。」
「電話？」
「『少々お待ちください』と言われてからしっかりと録音するわけです。」
「保留音かっ。」
「ほかにも世界中の信号から流れる『通りゃんせ』や、『バックします』などの音源を完全収録。」
「そんなニッチな音楽ばかり集めてどうする。」
「そんな中で、別の音楽の話ですが。」
「なんですか。」
「イギリスのヘリオット・ワット大学のエイドリアン・ノース博士の研究になどの研究によると、重厚で力強い音楽を聴きながらワインを飲むと味わいが増して感じられるそうです。」
「変わるんですかそんなに。」
「そうなんですか。」
「しかしクラシックなどのワインっぽい音楽が合うかと思いきや。」
「違うんですか。」
「ジミヘンなどのハードロックのほうが相性がいいそうです。」
「イメージが違いますねえ。」
「ですからもっと違う曲なら味わいが違うかも知れません。」
「エリーゼのためにを電話口で聴きながらだとワインの味わいがさらに深くなったりだとか。」
「またそっちかい。」
「『バックします』を聴きながらだとまた味わいが変わったり。」
「聴いてるヒマがあったらよけなさい。」
「スリラーを聴きながらだと顔が変わったり。」
5月16日、フズバ。
