「そういつまでも春になったらさらさら行くと思ったら大間違いです！
みんな！目を覚ましてください！ 」

「まあ人間にはわからないレベルですが、違うのでしょうねえ。
しかしそのアミノ酸というのはどこから出てるんでしょうねえ。 」

「…どうしますか、まちがって鮭が風呂の中にやってきたら。
たまたま彼の生まれ故郷の川と似たアミノ酸を出してしまった
ばっかりに。 」

「悩んだあげくに川に戻してあげる事にしました。
彼はいつまでも、いつまでも私のほうを見ながら、下流へ
下っていきました…。 」

「その次の年から、その川にはいっぱいの鮭が上ってくるようになったのでした…。
ジョン…君の心は、受け継がれていくんだね…。 」

「栃木県日光市の輪王寺で恒例の強飯式（ごうはんしき）が
行われました。」

「まあ大体平安時代ごろまではそんな感じでしたね。
いまのようなお釜方式のご飯は姫飯（ひめいい）と言って、そうは
食べられていなかったのです。
その頃は甑（こしき）と呼ばれる蒸し器で米を蒸す、強飯（こわいい）が
主流だったのです。 」

「でも姫飯のほうが柔らかくて食べやすいですよね。
あと、姫飯のほうが早く炊けます。時代のスピードアップとともに
姫飯のほうが強飯よりも多く食べられるようになっていったのです。」

「ここで強飯式とつながりますか。」

「いやそれは逃げるときの変装で。」

「小さいほら貝を持つ山伏はこうよせてあげて巨大なほら貝に
見せかける努力をしてですね。 」

「うっとうしいなあ。」

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