ふたご1

「尾崎紅葉のお母さんは尾崎美紗さんですか?」

ふたご2 「お父さんは尾崎谷斎ですが、お母さんは違います。」

ふたご1

「イタリアですが。」

ふたご2 「はい。」

ふたご1

「残念なことにイタリアが国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」の
決める2003年・報道の自由度グランプリで53位、G7中では最下位に
なってしまったのです。 」

ふたご2 「たしかイタリアのベルルスコーニ首相はイタリアのメディア王と
言われているのでは。 」

ふたご1 「そう、一族の持ち株会社などを通じてテレビ局民放三局、大手新聞社、
出版社などを支配しているというメディア王ぶりですよ。」

ふたご2

「そりゃすごいなあ。」

ふたご1 「毎日毎日ベルルスコーニ首相をたたえる映像ばかり流されていては
それは自由がないととられても仕方ないですよ。 」

ふたご2 「まあそうだねえ。」

ふたご1

「しかしですね、この「国境なき記者団」さんたちには
一言言ってやりたいわけです。 」

ふたご2 「なにがですか。」

ふたご1

「自由って、そんな表面的に見ていて、わかるもんでしょうかね。
自由って、もっと奥深いところにあるもんじゃ、ねえスかね。 」

ふたご2 「奥深い?」

ふたご1 「一見、自由に見えないイタリアの報道。しかし、それだからこそ、
本当の自由の尊さがわかる報道を、してるんじゃないスかね。 」

ふたご2 「おっしゃる意味が今ひとつわかりませんので実例をあげて
もらえますか。」

ふたご1

「たとえばニュースなどでもその自由さが伝わってきます。
今日、もしくは昨日の未明から夕方にかけてのうちのいつかに、
ローマ市、もしくはミラノ市。はたまたフィレンツェで殺人事件か
公文書偽造がありました。犯人は捕まったり、捕まらなかったり。
どっちかなあ。ようし、ダーツで決めようダーツ! 」

ふたご2 「自由にやりすぎだっ!こんな放送してたらすぐつぶれるぞテレビ局。」

ふたご1

「いや、テレビ局のチャンネルもその日の気分次第で自由にかわるために
見るのは至難の技ですから問題はないでしょう。」

ふたご2

「そこまで自由なのか。」

ふたご1 「さらに大手新聞紙の新聞の文字は新聞紙面を飛び出して
町を華麗にウォーキング 。」

ふたご2 「読むのも一苦労ですが。」

ふたご1 「ラジオも音だけでなく映像まで出るという自由ぶり。」

ふたご2 「それはもうテレビですよ。」

ふたご1

「この自由のありがたさがわからない「国境なき記者団」さんも
かわいそうなものですね。 」

ふたご2 「ニュースの内容もなにひとつわかりませんが。」

ふたご1

「そんな自由度ランキングの最下位は北朝鮮だそうです。」

ふたご2 「ああ、やっぱり。」

ふたご1

「そんな北朝鮮のピョンヤンにハンバーガーショップができたそうです。
味もマクドナルドよりおいしいと大評判。 」

ふたご2 「食糧難だというのに。」

ふたご1 「おいしいのもそのはず、報道が調味料になるという自由ぶりなのです。 」

ふたご2

「報道をケチャップ扱いするな。」

ふたご1 「富山県新湊市と高岡市の市立小学校の六年生の給食にと
一匹ずつのベニズワイガニが贈られたそうです。」

ふたご2

「まるごと一匹はごうせいですね。」

ふたご1

「今ひとつ脱脂粉乳とあわないのが残念ですが。」

ふたご2 「いつの時代だ。」

ふたご1

「昔は鯨の竜田揚げなども出ていたものですがすっかり給食も
様変わりしましてねえ。 」

ふたご2 「今ではすっかりおいしくなったそうですが。」

ふたご1 「なげかわしいことです。」

ふたご2

「どこがですか。」

ふたご1 「給食の味の面ばかりにとらわれて、今の給食は、大事なものを
なくしてしまったのです。 」

ふたご2 「大事なものとは?」

ふたご1

「自由です。 」

ふたご2

「またかよ。」

ふたご1 「昔の給食はまずかった。だから給食は食べずにキャッチボールや
ドッヂボールや、竹とんぼなんかを作る材料にしたものです。
そうやって我々の世代は遊んできたものです。 」

ふたご2 「食べ物で遊ぶな。」

ふたご1

「それを今のファミコン世代の子供たちは自分で給食から遊びを
作り出すと言うことをしないから想像力が貧困になって。
日本の未来も暗いですな。」

ふたご2 「あんたの言う昔も暗かったんだからいいんじゃないですか。」

10月24日、小数点コンマかピリオドか問題は、現状通りの共存で決着した。

 

SAKANAFISHホームへ

過去のふたご対談