ふたご1

「クリスマスが近づくとなんだか雨季雨季してきますね。 」

ふたご2 「どこの国のどこの地方ですか。」

ふたご1

「中国で近年「高句麗」の中国化が進んでいるとして
韓国議会でも問題になっているそうです。 」

ふたご2 「高句麗ですか。」

ふたご1

「そう、高句麗と言えば、百済、新羅とならんで、古代朝鮮の
ビッグスリーと言われた国。」

ふたご2 「当時呼んだ人は誰もいないでしょうが。」

ふたご1 「かつては中国王朝の隋をも撃退したという軍事大国なのですが、
この高句麗を朝鮮半島の国ではなくて、渤海や遼や匈奴のような
北方民族国家としてとらえようとする動きが中国国内で出ているの
です。」

ふたご2

「しかしまあ、そんな昔のことで騒がなくてもいいじゃないですか。」

ふたご1 「それは甘い。まったく甘い。甘葛の汁を氷にかけたもののように
甘い。」

ふたご2 「まったくイメージできませんが。」

ふたご1

「現在、中国と北朝鮮の国境は鴨緑江ですが、その国境地帯より
中国側にも朝鮮人はたくさん住んでいます。延辺朝鮮族自治州などの
この地域は、もし統一朝鮮半島国家ができれば、中国との領土紛争が
起こる可能性が高い地域なのです。歴史的にみると、高句麗の領土は
だいたいそのへんも含んでいるのです。 」

ふたご2 「なるほどそんな兼ね合いが。」

ふたご1

「匈奴、女真、鮮卑など、北方民族は中国に侵入してよく
国家を作りました。しかし、今となってはモンゴル以外はすべて
中国の領土。そんなわけで中国北方民族の歴史イコール
中国の歴史となっている現在、高句麗が北方民族に
組み込まれるのは韓国側としても非常にいやなわけですよ。 」

ふたご2 「ややこしいはなしですなあ。」

ふたご1 「つまり死せる国家高句麗をめぐっての生ける国家
中国対韓国のせめぎあいですよ。これをまるくおさめる
方法を私考えました。 」

ふたご2 「大丈夫ですか。」

ふたご1

「つまり、これは高句麗が現在ない国だからもめるのであって、
今はっきりとあれば、どっちに近いかなんてもめることはないわけ
なのですよ。 」

ふたご2 「まあそりゃそうですが、ないものはしかたないでしょう。」

ふたご1

「なければ作ればいいのですよ。 」

ふたご2

「簡単に言うな。」

ふたご1 「まあしかし当時の高句麗領には現在中国と北朝鮮という国が
あるわけですから、それをどいてもらうと言うのも難しいわけで。」

ふたご2 「そうですよ。だいたい誰が国なんか作るんですか。
当時の高句麗の人と縁もゆかりもない人ばかりでしょうが。 」

ふたご1 「そうですね、だいたい高句麗人を朝鮮民族ととらえるか北方民族と
とらえるかでもめているのですから、人間が高句麗人になっては
またもめるばかりです。」

ふたご2 「…また熊か蟻かそんな動物に作らせるつもりですか。」

ふたご1

「うーん、実に惜しい。 」

ふたご2 「じゃあ鮭か。」

ふたご1

「正解はアニメ化です。 」

ふたご2 「アニメ化っ。」

ふたご1

「かわいらしいパンダさんのキャラクターでお送りする、歴史大河ドラマ、
「高句麗」!」

ふたご2 「思い切り中国側に偏ってますが。」

ふたご1 「そのかわりキムチしか食べないので大丈夫です。」

ふたご2

「いいのか。」

ふたご1 「このアニメが大ヒットすれば、みんなが高句麗のことを知り、
高句麗にあこがれ、みんなで心で高句麗を共有することとなる
わけですよ。 」

ふたご2

「根本的な解決になってない気がしますが。そもそもヒットするん
ですか。」

ふたご1

「ではほんのさわりを教えましょう。きっとあなたも明日から
高句麗に夢中です。」

ふたご2 「はあそうですか。」

ふたご1

「はるか昔、中国東北部or朝鮮北部は、戦乱に明け暮れていた…。
人々は争い、傷つけあい、まさに生き地獄だった…。」

ふたご2 「パンダの殺戮シーンはやめたほうがいいとおもいますが。」

ふたご1 「そこに現れたのが広開土王!またの名を好太王!高句麗の
若き王である!」

ふたご2

「主人公ですか。」

ふたご1 「広開土王は持ち前のさまざまな技で敵を打ち破った!
ナムルアタック!北京ダッククロー!ユッケクラッシュ!チンジャオロース
エルボー! 」

ふたご2 「まあ配慮してることは伝わりますが。」

ふたご1

「しかし、活躍する広開土王の背後で、不穏な動きをするものがいた。
広開土王のかつての親友である。彼はささいなビビンバの行き違いから
激しく広開土王を憎むようになり、鶏肉のカシューナッツ炒めして広開土
王を倒そうと陰謀をめぐらせるのであった。 」

ふたご2

「配慮がわけのわからない方向に進んでいますが。」

ふたご1 「愛する女性を親友の手によってカクテキされた広開土王は怒りに震え、
ピータンして決着をつけようとする。広大な宮殿内で韓国海苔やメンマが
ピョンヤン冷麺して、麻婆豆腐がマッコリする! 」

ふたご2 「何を言いたいのかもはやわかりません。」

ふたご1

「最終的には人類は子羊のシチュープロヴァンス風なパエリアで、
にこごりのような心を忘れてはいけないとカルボナーラるわけですよ。」

ふたご2 「たぶんですが、ヒットしません。」

12月19日、【訂正】始皇帝の宮殿阿房宮は燃えていなかったという調査結果も。

 

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