ふたご1

「さそり固めはさそりのように相手を痛めつける技ですから、さそり痛めでもいいのではないでしょうか。」


ふたご2

「そんなところから話を進めても肉野菜炒めという技はプロレスには登場しませんよ。」


ふたご1

「韓国の盧武鉉大統領が年頭の特別演説を行ったのですが。」


ふたご2
「はい。」

ふたご1

「予定時間をはるかにオーバーしたために抗議が殺到したそうです。」


ふたご2

「まあしかし一国の大統領の所信表明演説ですからねえ、ちょっとぐらい時間が延びてもしかたないのでは。」


ふたご1

「しかし、20分の予定が1時間10分という3倍以上の長さになった上、演説は夜の10時というゴールデンタイムに、韓国の地上波放送局3局すべてで放送され、しかも視聴率50パーセントとも言われるドラマの放映が深夜になってしまうというのです。」


ふたご2
「それは迷惑な話ですねえ。」
ふたご1

「野球が延長して見たい番組の録画が失敗しても恨まれるのですから、盧武鉉大統領は就任以来の致命的な失敗をしてしまったといっても過言ではないでしょう。」


ふたご2

「支持率も低迷しているのになんと言うことをしてしまったのでしょうか。」


ふたご1

「しかし、盧武鉉大統領自身は『演説時間が10時間もあればいいのに』と言う有様です。」


ふたご2

「反省の色が見えないですね。」


ふたご1
「ですからここは、視聴者の邪魔にならず、かつ盧武鉉大統領の演説欲も満たされる方法を考えましょう。」

ふたご2
「テレビで放送しなきゃいいんじゃないですか。」

ふたご1

「しかしながら一国の国家元首の演説を誰も聞けないと言うのも悲しい話ではないですか。」


ふたご2

「じゃあどうしますか。」


ふたご1

「とりあえず普通の番組を放送しますが、大統領の演説は副音声でお送りします。」


ふたご2

「副音声かよ。」


ふたご1

「テレビから流れてくる声を聞いて大統領また整形したのかなと思われる懸念もありますが。」


ふたご2
「こらこら。」

ふたご1

「しかしながら、10時間ともなるとテレビ局の放送時間も終了してしまう懸念があります。そうなると画面は砂嵐です。」


ふたご2
「いつまでやる気ですか。」

ふたご1

「砂嵐の中で聞こえる大統領の声、これはいわばホラーです。」


ふたご2

「まあ夜中起きて見たらかなりびっくりしますねえ。」


ふたご1

「ですからその時間は国民に配慮して、できるだけ『ザー』に近い発声で演説を行います。」


ふたご2
「ザーじゃ演説にならんでしょうが。」

ふたご1

「委員ですよその時間にはもう誰も起きてませんから。」


ふたご2

「演説の目的を完全に見失っているな。」


ふたご1

「イギリスのイングランドとウェールズで、裁判の時に裁判官がかぶるカツラの廃止の動きが出ているそうです。」


ふたご2

「カツラですか。」


ふたご1

「モーツァルトなどの肖像画でおなじみのあの中世風カツラと黒いコート姿の裁判風景を見たことがありませんか。」


ふたご2
「そういえばあるような気も。」
ふたご1
「17世紀ごろにカツラ着用が上流階級で一般的になったことからこの制度が裁判にも残っているのですが、さすがに時代遅れだという声も強いのです。」

ふたご2

「まあ裁判と関係ないですからねえ。」


ふたご1

「それどころか公平無私であるべき裁判官が嘘をついていていいのかという問題にもおよびます。」


ふたご2

「いや隠す目的のカツラではないのでは。」


ふたご1

「ですから、何事も隠し事のない姿でいることが、今の時代の求める姿ではないかと思われます。」


ふたご2

「ということは。」


ふたご1

「むろん裸です。」

ふたご2
「やっぱりですか。」

ふたご1

「隠し事のない姿に司法への信頼感も深まると言うものです。」


ふたご2

「まず不信感と嫌悪感が高まりますが。」


ふたご1
「そんなことを言わずに自然のままの裁判官を見直してください。」

ふたご2

「見られませんよ。」


ふたご1
「真実を言っているのなら目をそらさずに裁判長が見られるはずだ!」

ふたご2
「いや真実の問題ではなくて。」

ふたご1
「この桜吹雪が目にはいらねえかい!」

ふたご2
「桜吹雪どころでもなくて。」

1月26日、裁判官さまは裸だ

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