「島歌よ風に乗りとどけておくれ、JASRACよりの請求書。」
「と歌うことにも請求書が。」
「オーストラリアのハワード首相の先祖が話題になっているそうです。」
「昔、オーストラリアはイギリスの植民地だった頃に流刑地として使われていました。」
「島流しですね。」
「ハワード首相の先祖もその流刑にあった犯罪者だったそうなのです。しかも父親の高祖父にあたる人が窃盗の共犯、母方の祖先にあたる人が強盗でともに流刑に会ったというサラブレッドぶり。」
「しかしながらオーストラリアでは、流刑にあった人をイギリスの体制への反逆者として英雄視する風潮があるので、ハワード首相の人気は帰って高まるのではないのかとも見られています。」
「そういうものなんですかねえ。」
「俺も昔はワルだったと言うようなものです。」
「まあ先祖の話ですが。」
「いえ細川護熙さんは確かに細川家の子孫ですが、明智光秀の娘の細川ガラシャの血は流れていないのですよ。」
「じゃあ言うな。」
「このように、民主主義の国でも先祖が重要な要素になることがあるのですよ。」
「そうですかねえ。」
「かたや現在の安倍首相は、岸信介首相の孫であり、前九年の役で有名な安倍頼時の子孫だといいます。」
「前九年の役の際に安倍氏は朝敵とされたわけなので本格的な反逆者の家系です。」
「意外なところでハワード首相との共通点が見つかったわけです。」
「まあそうかもしれませんが。」
「これは新しい外交の基準になるのではないでしょうか。」
「たとえば世界反逆者子孫サミットを呼びかけるとか。」
「何を話し合うんですか。」
「そういうサミットと言えば何かを話し合わなければならないという世界の風潮に反逆ののろしを！」
「自分達でサミットと言っておいて。」
「盗んだ政府専用機で飛び出したり、夜の会議場窓ガラスを壊してまわったり。」
「めんどくさいなあ。」
「そういった大人たちの困惑を尻目に走り続ける反逆者サミット。」
「たいがいな年寄りだと思いますが。」
「しかしそんな彼らの前に、先祖がポカホンタスだと言われるブッシュ大統領が現れる！待て次号！」
「ポカホンタス。」
「日本政府が現行の統計法を改正する方針を決めたそうですよ。」
「各省庁が取る統計の真実性や体系などを管理する法律です。」
「なんにでもあるものですねえ法律。」
「なるほど、せっかくのデータですから有効に利用するというわけですか。」
2月16日、ポカホンタス2。
