ふたご1

「いやー一月でこれだけおめでたかったら、8月にはどれだけおめでたくなるんでしょうね!」


ふたご2

「もうかなりめでたくない時期ですよ。」


ふたご1

「イギリスのロイヤル・メールですが。」


ふたご2
「はい。」

ふたご1

「原作者のイアン・フレミング生誕100周年を記念して、007の切手を発売することになったそうです。」


ふたご2

「国民的ヒーローですからねえ。」


ふたご1

「しかしよく考えるとすごいことです。」


ふたご2
「そうなんですか。」
ふたご1

「スパイという存在が、国を代表する切手の顔になるなんて。」


ふたご2

「映画や小説は元から世界中の人に見られていますけどねえ。」


ふたご1

「日本で言うと、忍者が切手になるようなものです。」


ふたご2

「別にいいじゃないですか忍者切手。」


ふたご1

「気がついたら変わり身の術で入れ替わってるかも知れないんですよ?」


ふたご2

「いやそんなとこまで再現しますか。」


ふたご1

「丸太のついた手紙など重くてたまりません。」


ふたご2

「もうすこし切手の代わりになるようなものに変わってください。」


ふたご1

「007切手もいったいどんな仕様になるかわかったものではありません。」


ふたご2

「いやそんなことになられても。」


ふたご1

「30ペンス切手かと思っていたら途中で25ペンス切手に変わっていたりとか。」


ふたご2

「誰を騙そうとしているのだ。」


ふたご1

「もちろん大英帝国に仇なす敵に経済的損害を与えるためです。」


ふたご2
「たかだか5ペンスだろうが。」

ふたご1

「一枚一枚は少ない数でも、数が増えれば大変な額になりますよ。」


ふたご2

「仇なす敵がそんなに手紙を出すんですか」


ふたご1

「そのへんは国のほうでも対策を考えています。」


ふたご2

「なんですか。」


ふたご1

「大英帝国に仇なす敵がほしがるようなものを懸賞の賞品にするのです。」


ふたご2
「懸賞?」

ふたご1

「大英帝国秘密要塞の図面とか、新型戦闘機の設計図などを懸賞の景品に!」


ふたご2

「敵に当たったらどうする!」


ふたご1

「いやだなあ、いくら何でもそう簡単に大事なものを渡すわけないじゃないですか。」


ふたご2

「そもそも懸賞にするのもどうかとも思いますが。」


ふたご1

「ちゃんと商品の送付の際もボンド切手を使って損害を与えますから。」


ふたご2

「結局渡すのかっ!」


ふたご1
「モルディブの大統領である、ガユーム大統領が暗殺未遂にあったそうです。」
ふたご2

「それはたいへんなことですよ。」


ふたご1

「幸い犯人はまわりのものに取り押さえられたのですが。」


ふたご2

「護衛の警官か軍人にですか。」


ふたご1

「いえ、ボーイスカウトです。」


ふたご2

「ええっボーイスカウト。」


ふたご1

「ボーイスカウトの組織は年齢ごとに分けられており、小学校五年生の9月から中学校三年生までをボーイスカウトと言います。少年は15歳だったのでギリギリボーイスカウトです。」


ふたご2
「そんな年若い子供に取り押さえられてしまうとは、暗殺犯もだらしないですね。」

ふたご1

「仕方ありません。ボーイスカウトはロープの結び方からカレーの作り方までにたけたエキスパートなのですから。」


ふたご2

「全然強そうに聞こえませんが。」


ふたご1

「巧みなロープさばきは犯人を縛り上げる時に役立ちます。」


ふたご2

「捕まえる時はどうするんですか。」


ふたご1

「犯人が服にカレーがついたのを気にしているうちにたあっ!」


ふたご2
「犯行の際には白い服はおやめください。」

1月11日、とろみのついた塩水。

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