ふたご1

「おっかさん、あれが二重まぶただよ。」


ふたご2

「一重の国からようこそ。」


ふたご1

「いろいろとかまびすしいアメリカの大統領選挙ですが。」


ふたご2
「かまびすしい。」

ふたご1

「民主党の有力候補、オバマ氏の血縁関係が調査されたそうです。」


ふたご2

「王制や貴族制がなかったのに調べられるんですか。」


ふたご1

「アメリカでも結構そういう調査がさかんなのです。」


ふたご2
「そうなんですか。」
ふたご1

「調べてみると、オバマ候補はブッシュ大統領と薄い血縁関係にあるとか。」


ふたご2

「はあそうなんですか。」


ふたご1

「しかもチェイニー副大統領とも8親等の親戚だとか。」


ふたご2

「それぐらい遠いとどうでもいいような気がしますが。」


ふたご1

「しかも、フォード、ジョンソン、トルーマンといった歴代大統領とも遠い親戚に当たるとか。」


ふたご2

「もりだくさんですねえ。」


ふたご1

「さらにいえばチャーチル首相やポカホンタスとも親戚関係にあたるというわけです。」


ふたご2

「まあブッシュ大統領はポカホンタスの子孫だと言っているらしいですが。」


ふたご1

「一方ヒラリー候補はアンジェリーナ・ジョリーやマドンナ、セリーヌ・ディオンと遠い親戚、共和党のマケイン候補はブッシュ大統領夫人のローラさんと遠い親戚に当たるとか。」


ふたご2

「いろいろとありますねえ。」


ふたご1

「このように、大統領候補ともなるとこれほどいろいろ調べ上げられてしまうということです。」


ふたご2

「まあみんな興味はあるんでしょうね。」


ふたご1

「ですから大統領候補になるのも考え物です。」


ふたご2
「まあそれを乗り越えられるぐらいの人でないとねえ。」

ふたご1

「しかし、大統領だって守りたいプライベートの一つや二つあるはずです。」


ふたご2

「まあそれはわかりますが。」


ふたご1

「守りたいご先祖の一人や二人あるはずです。」


ふたご2

「いや先祖までは。」


ふたご1

「しかし、マスメディアや大衆の興味は残酷なものです。いずれ、その先祖達がどんな行動を取っていたかまで調べ上げられてしまうのでしょう。」


ふたご2

「そこまで興味がありますか。」


ふたご1

「たとえば現ブッシュ大統領の父であるブッシュ元大統領はブロッコリーが嫌いでした。しかし、のブッシュ家の先祖全体ではブロッコリーが嫌いなのか、好きなのか。どちらが多いのか、誰しも興味を持つはずです。」


ふたご2

「いやまったく共感できませんが。」


ふたご1

「その議論が白熱し出すと、真偽を確かめようとして、心ない人が先祖の墓に花ではなくブロッコリーを供える始末。」


ふたご2

「確かめられんでしょうが、そんなことしても。」


ふたご1

「お盆にはなすやきゅうりのかわりにブロッコリーを馬にし出す始末。」


ふたご2

「そもそもそんな風習ないでしょうがアメリカに。」


ふたご1
「そのような悲劇の起こらないように、人々はもっと自制するべきではないでしょうか。」
ふたご2

「別に起こってもいい悲劇な気がしますが。」


ふたご1

「そして、ブッシュ元大統領はもっとブロッコリーを好きになるべきではないでしょうか。」


ふたご2

「それこそ余計なお世話です。」


ふたご1

「原油高騰が思わぬ所までにしわ寄せが来ました。」


ふたご2

「なんですか。」


ふたご1

「韓国軍では、シャワーの回数を一週間に一度に削減されるそうです。」


ふたご2
「お湯を沸かすのも節約しないといけませんか。」

ふたご1

「いえ、というより。」

ふたご2

「というより?」


ふたご1

「軍人達が風呂に入らないことによって体から出てくる油を回収し、それで戦車などを動かそうという試みなのでしょう。」


ふたご2

「無駄な試みですね。」


ふたご1

「ではその油で湯を沸かし、シャワーを。」


ふたご2
「もはやなにがなんだかわかりません。」

3月28日、あぶら・げーる。

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