ふたご1

「3の倍数と3のつく年齢の時だけアホになります!」


ふたご2

「30代はアホ疲れする年代ですね。」


ふたご1

「イギリスにある世界的な蝋人形館、マダム・タッソーですが。」


ふたご2
「はあ。」

ふたご1

「世界中の有名人の蝋人形が陳列されているのですが。」


ふたご2

「蝋人形館ですからね。」


ふたご1

「しかしながら、肝心のイギリスの指導者である、ブラウン首相の蝋人形はないのです。」


ふたご2
「はあまたなんで。」
ふたご1

「ブラウン首相はブレア前首相から首相職を譲られただけで、まだ総選挙で信任を得ていないからだと言うことなのです。」


ふたご2

「はあそんな基準があるんですか。」


ふたご1

「しかしながら、やはりイギリスの指導者がいないというのは寂しいものだという意見もあるわけで、このたびブラウン首相の蝋人形を作るべきかどうかという投票を行うこととなったそうです。」


ふたご2

「まあどうでもいいですが。」


ふたご1

「そうはいきません。」


ふたご2

「何がですか。」


ふたご1

「ブラウン首相率いる労働党は、先頃行われた地方選挙で大敗しており、総選挙でも勝てるかどうか危ぶまれているのです。」


ふたご2

「はあそれで。」


ふたご1

「それもこれも、みんなブラウン首相の蝋人形が出来てなかったせいです。」


ふたご2

「なんでですか。」


ふたご1

「このまま蝋人形が出来なければ、総選挙も危ないです。もしブラウン首相が総選挙で敗れることになれば、世界情勢にも大きな影響を及ぼすことになるでしょう。」


ふたご2

「だからなぜ蝋人形が選挙と関係が。」


ふたご1

「それを防ぐためにはなんとしても蝋人形を作成させなくてはならないのです。」


ふたご2
「話を聞け。」

ふたご1

「今頃労働党では蝋人形投票に向けた対策が行われているはず。」


ふたご2

「勝手にしてください。」


ふたご1

「まず、ブラウン首相の蝋人形を見たいという人を増やすことが大切です。」


ふたご2

「増やせるもんですかね。」


ふたご1

「それにはモデルであるブラウン首相の魅力を増すことです。」


ふたご2

「まあそれは大切なことですが。」


ふたご1

「もしくはモデルであるブラウン首相の蝋人形モデルとしての魅力を増すことです。」


ふたご2

「同じ事じゃないですか。」


ふたご1

「いえ、違います。ブラウン首相を蝋人形にしたらすごいぞと思わせるのです。」


ふたご2

「はあ。」


ふたご1

「たとえば全身から高温を発生するブラウン首相!蝋人形にしようとしても蝋が溶けてしまう!」


ふたご2

「蝋人形は体温まで再現するもんじゃないですが。」


ふたご1
「引っ張るとよくのびるブラウン首相!蝋人形にするよりゴム人形にした方がいいのか!?マダム・タッソーの決断はいかに!?」
ふたご2

「だから蝋人形はそういうものではなく。」


ふたご1

「しかしながら対する保守党の側もそうやすやすと見過ごすわけがありません。」


ふたご2

「見過ごしていいと思いますが。」


ふたご1

「ブラウン首相フィギュアを大量に制作し、蝋人形で見なくてもいいやと思わせる戦略をとったり。」


ふたご2

「いらんでしょうそんなフィギュア。」


ふたご1

「だからほしい人が増えるように、ブラウン首相をかわいらしく改造するとか。」


ふたご2
「なんだかわいらしくって。」

ふたご1

「少年にも人気が出るように、悪の組織保守党から差し向けられる怪人をばったばったとなぎ倒せるようにしたり。」


ふたご2

「自分たちが悪になってますが。」


ふたご1

「特定の男子層に人気の出るようにお色気も取り入れたり。」


ふたご2

「出すなよお色気。」


ふたご1

「そして一家に一台ブラウン首相のフィギュアがあるという、保守党の野望が達成されるのです!」


ふたご2
「目的の見失い方が半端でないですね。」

5月9日、お前を高身長にしてやろうか(少年雑誌の巻末)。

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