ふたご1

「ウェールズの郷土料理で、カブトムシを煮込んだ料理、『ポールマッカート煮』からその名が来ているそうです。」


ふたご2

「訴えられてしまえ。」


ふたご1

「マイクロソフトがですね。」


ふたご2
「はあ。」

ふたご1

「海賊版Windows所持者に対して、恐ろしい報復を企てているそうです。」


ふたご2

「なんなんですか。」


ふたご1

「海賊版と判定された、パソコンを使っていると、ある日突然!」


ふたご2
「突然?」
ふたご1

「壁紙が真っ黒になるのです。」


ふたご2

「…それだけなんですか。」


ふたご1

「恐ろしいことです。」


ふたご2

「そんなに恐ろしいですか?」


ふたご1

「いつも使用しているコウガイビルの集団営巣地の壁紙が真っ黒になるんですよ。」


ふたご2

「そんな壁紙使用している方が恐ろしいわ。」


ふたご1

「突然真っ黒になる画面に、不正使用者はどっきりし、今までの過ちを悔い改め、マイクロソフト様に跪き、泣き詫びるという目論見です。」


ふたご2

「しかし真っ黒になったぐらいでそんなにびっくりしますか。」


ふたご1

「何しろ黒は人間の根本的な恐怖をかき立てる色と言われています。その黒を見せられると人間は本能的に恐れるといいます。」


ふたご2

「といっても、慣れてしまえばおしまいでしょう。」


ふたご1

「まあそういうしぶとい不正使用者のために、マイクロソフトでは新たな手段を用意していると言います。」


ふたご2

「なんなんですか。」


ふたご1

「例えば壁紙に愛する子供の写真を使っているとします。」


ふたご2
「はあ。」

ふたご1

「いつものようにかわいい子供の笑顔を見ようとパソコンをつけると。」


ふたご2

「つけると?」


ふたご1

「なんとあの愛らしい子供の顔の写真が、反転してネガ状になっているのです!」


ふたご2

「…それだけですか。」


ふたご1

「あなた、知らないんですか?ネガで見た人の顔写真が恐ろしいことを。」


ふたご2

「いやまあ、たしかに不気味に見えますけどね。」


ふたご1

「しかし、やがてそんな顔にも慣れて、パソコンで日夜仕事をします。」


ふたご2

「慣れるのか。」


ふたご1

「そして疲れ果て、家に帰ってきた自分を迎えにきた子供の顔が!」


ふたご2

「な、なんなんですか。」


ふたご1

「ネガ反転していない、普通の色の顔なのです!!」


ふたご2

「当たり前だ!」


ふたご1

「お前は誰だ、俺の子供と同じ顔をしているが、色がまったく違う、お前は誰だ、誰なんだー!!…そして家庭崩壊です。」


ふたご2

「パソコンのソフトを買う前にまず病院に行くことをすすめてください。」


ふたご1

「ドイツとチェコの研究チームの発表によりますと、牛や鹿は休息する時に南北の方向を向いているのが多いのだそうです。」


ふたご2

「なんでまた。」


ふたご1

「理由はよくわかりませんが、地磁気を感じ取っているのではないかと見られています。」


ふたご2

「そうなんですか。」


ふたご1

「だから、もし迷った時には休んでいる牛や鹿を見つければ、南北がわかるわけです。」


ふたご2
「はあ。」

ふたご1

「これで田中義剛さんも一安心です。」


ふたご2

「自分の牧場で迷わないでください。」


ふたご1

「しかし田中さん以外の方にも福音となるでしょう。」


ふたご2

「そうなんですか。」


ふたご1

「道に迷った牛面人のミノタウロスや、人面牛で予言をすると死んでしまうという妖怪のくだんや、生前庶民を苦しめた報いによって、上半身が牛となってよみがえった田中真人広虫女さんは、自分が休んでいる方向が南北だとすぐわかるのですから。」


ふたご2
「南北を知る必要があるのかその半人半牛たちは。」

8月29日、人は牛に生まれるのではない。牛になるのだ(食べた後に寝て)。

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