「マルコーメみっず♪」
「味噌汁でなくぬるま湯を作ってどうする。」
「山口県の岩国市のゴミ袋が新しくなったそうです。」
「ゴミ袋に広告が入るようになったのです。」
「そんなところに。」
「岩国市ではこれまでゴミ収集車や、ゴミ収集カレンダーに広告を掲載してきたのですが、このたびのゴミ袋への掲載で、ゴミ広告三部作が完結となるわけです。」
「しかし、このゴミ袋の広告というのは難しいですよ。」
「そうなんですか？」
「袋は大きく丸くなるし、可愛い模様とかつけてもすぐ伸びちゃって可愛くなくなるし。」
「女子の悩みか。」
「その他にも食品関係なんかはまずいかも知れませんね。」
「まずいですね。」
「ゴミのイメージが食品のイメージに投影されてしまうとまずくてしかたありません。」
「実にまずいですね。」
「そうなると危険なので、なんとかゴミ広告に掲載してもまずくならない方策を考えましょう。」
「広告を出すのをやめるわけにはいかないんですか。」
「すでにお寿司屋さんやスーパーが広告を出してしまっているそうです。」
「それは急がないといけないですね。」
「まずはなんとかゴミのイメージをよくしないといけません。」
「ゴミのイメージが良くなれば、食品の名前をつけても悪いイメージは持たないでしょう。」
「まあそうかも知れませんが。」
「そしてやがてはゴミはブランドとなり、岩国市にはゴミ前寿司が立ち並ぶこととなるでしょう。」
「まあ完全に間違ったイメージですが。」
「まずはゴミの改革から始めます。」
「なんですか。」
「たとえばこの、焼酎と黒砂糖と酢を混ぜた液をゴミ袋に塗っておきます。」
「はあ。」
「すると翌朝、ゴミ袋にはたくさんのカブトムシやクワガタが！子供達大喜び！」
「場所が場所だけにゴキブリに見えるなあ。」
「そして、あまったコーヒー牛乳もゴミとしてゴミ袋に入れて出すようにします。」
「あまることがあるんですか。」
「すると遠くから見るとまるで巨大なフォアグラに！フランス人大喜び！」
「色合いだけだろそれは。」
「うまくいったら、濃いココアをゴミ袋に入れて生レバーファンを、中に砂を入れて砂ずりファンのハートを射止めます。」
「なんだその臓物に偏ったターゲットは。」
「やがて我慢できなくなった彼らは、ゴミ袋に殺到です。」
「するなよ。」
「こうしてフランス人や臓物ファンがごみをむさぼり喰らってくれるので、ゴミの減量にも成功するわけです。」
「しかしひとつだけ問題がありまして。」
「今までも問題だらけだぞ。」
「フランス人や臓物ファンがゴミでお腹がいっぱいになり、寿司屋さんに来てくれないのです！」
「ゴミを喰うような客に来られても困りますが。」
「せっかくゴミ後寿司ののれんも用意していたというのにですよ？」
9月12日、ゴミ口となるもゴミ後となる無かれ。