ふたご1

「また今年も受賞者が辞退!国民遠慮賞!!」


ふたご2

「意味があるのかその賞は。」


ふたご1

「KGBから大統領、大統領から首相へと華麗なる転身を遂げたプーチン大統領ですが。」


ふたご2
「華麗なる転身。」

ふたご1

「このたびコラムを書かれたそうです。」


ふたご2

「回顧録とかそんなんですか。」


ふたご1

「いえ、タイトルが『何故人を辞めさせるのは難しいか』と言うコラムです。」


ふたご2
「なんだかビジネス書みたいですね。」
ふたご1

「なぜピロシキ屋はつぶれないのか。」


ふたご2

「パルナスはつぶれましたよ。」


ふたご1

「これは数多くのトップをつとめてきたプーチンさんならではの本です。」


ふたご2

「まあ平の立場では人を辞めさせることなどできませんからね。」


ふたご1

「プーチンさんもKGB時代には他国の指導者や、いろいろなターゲットを辞めさせてきました。」


ふたご2

「ターゲット?」


ふたご1

「そういうターゲットを辞めさせてくれる人に会う時には、音を立てて後ろに回らず、握手を求めないことが望ましいでしょう。」


ふたご2

「辞めさせるというより排除するじゃないですかそれは。」


ふたご1

「さらに大統領となってからもたいへんです。」


ふたご2

「そうなんですか?」


ふたご1

「下手にやめさせると反対派になってしまう可能性があります。」


ふたご2

「そうかもしれませんね。」


ふたご1

「ですから永遠に黙ってもらうようにしてくれる人と会い、スイス銀行の銀行口座にひそかに振り込む方法とか、新聞に『G13型トラクターについて商談したし』と掲載する方法などが経験として書かれるわけです。」


ふたご2

「永遠に黙るというか永遠の眠りというか。」

ふたご1

「首相となると、やはり隙を見て大統領が権限を拡張しようとする企みを粉砕しなければなりません。」


ふたご2

「支配する気満々ですね。」


ふたご1

「そうなると、大統領の脳髄を辞めさせて、機械にかわりに入ってもらうことも検討しないといけません。」


ふたご2

「それはもはや人間ではないのでは。」


ふたご1

「そうなった時に『や、奴は…!人間ではない…!!機械(マシーン)だ…!!!』。と汗をかきながら驚くコツも伝授してくれるでしょう。」


ふたご2

「マシーンにしたのはあんただろうが。」


ふたご1

「と、内容のことは一つ置いておくとしまして。」


ふたご2

「置いといていいのかね。」


ふたご1

「プーチンさんも現職の政治家ですから、こうしたコラムには何らかのメッセージがあると考えた方がいいです。」


ふたご2

「そうかもしれませんね。」


ふたご1

「ひとつは、コラムを書くことで、読者の方に親しみを持ってもらえるように。」


ふたご2

「はい。」


ふたご1

「もうひとつは、『辞めさせるのは難しいのか』というタイトルで、プーチン首相を辞めさせようとする政敵に対する挑発の目的。」


ふたご2

「自信満々ですねえ。」


ふたご1

「そしてもうひとつは、プーチン首相がコラムを書いてあげることで出版社に便宜を図り。」


ふたご2

「お金でももらうんですか。」


ふたご1

「雑誌についているクロスワードパズルの答えを教えてもらうのです。」


ふたご2

「しょうもない便宜ですね。」


ふたご1

「一足先に答えを知ることで、発売日にクロスワードを解こうと苦労している大統領を見て優越感を抱くことが出来るわけです。」


ふたご2
「機械の脳髄のくせに。」

ふたご1

「アメリカの議会にレーガン元大統領の像が建てられることになったのですが。」


ふたご2

「はい。」


ふたご1

「台座には、在任中に崩壊させる演説を行った『ベルリンの壁』の破片が埋め込まれるそうです。」


ふたご2

「それは気の利いたつくりですね。」


ふたご1

「ですからプーチンさんの像をつくるときにはあんな方やこんな方の。」


ふたご2
「崩壊させないでください。」

6月5日、コラム!鉄矢!なんばしよっとか!

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