ふたご1

「でもそのサンタは♪落語家兼ラーメン屋〜 (ママがサンタに木久扇師匠)」


ふたご2

「ざぶとんを持ってくることはないでしょうが。」


ふたご1

「民営化してますか、郵政!」


ふたご2

「だいぶ前にしましたが。」


ふたご1

「そんなわけでイギリスでも民営化されたのですが。」


ふたご2

「なんですか。」


ふたご1

「郵便といえば切手です。」


ふたご2

「そうなんですかねえ。」


ふたご1

「わけてもイギリスは切手を最初に生み出した国として知られています。」


ふたご2

「そうだったんですか。」


ふたご1

「そんなわけなので、他の国の切手には必ずあるものが、イギリスの切手にはないのです。」


ふたご2

「なんですか。」


ふたご1

「それは、ローマ字による国名表記です。」


ふたご2

「なるほど。」


ふたご1

「日本の切手にはNIPPONと書いてあります。」


ふたご2

「なるほど。」


ふたご1

「しかしイギリスは世界最初の切手発行国と言うことで、国名表記のかわりに君主である王様や女王様の横顔をしるすことでそれに変えているのです。」


ふたご2

「へええ。」


ふたご1

「しかし、マグナカルタの国であるイギリスでは、いちいち明文化した法ではなく、慣習に従うことが多いのです。」


ふたご2

「はあ。」


ふたご1

「というわけで民営化した郵便会社に、女王の横顔を使うという申し渡しが出来なかったのです。」


ふたご2

「じゃあ切手のデザインはどうなるんですか。」

ふたご1

「さてそれです。」


ふたご2

「それですか。」


ふたご1

「民営郵便会社の人も、今まで切手に何かあったなあということは覚えていると思います。」


ふたご2

「覚えるだけでなくて確認して欲しいものですが。」


ふたご1

「ですから、郵便会社の人はそれぞれ思い思いに何か配置するのでしょう。」


ふたご2

「そうなんですか?」


ふたご1

「たとえばビートルズ好きの人はビートルズの横顔を。」


ふたご2

「まあビートルズの出身地ですからね。」


ふたご1

「サッカー好きの人はサッカーボールを。」


ふたご2

「イギリスの人は好きですからね。」


ふたご1

「切手好きの人は切手を。」


ふたご2

「切手…?」


ふたご1

「郵便会社に勤めるぐらいですから、切手好きの人が多いに決まっているではないですか。」


ふたご2

「そういうものですかねえ。」


ふたご1

「もちろんその切手の中にも切手の絵が描かれています。」


ふたご2

「描くんですか。」


ふたご1

「切手好きというのはディティールにこだわるのですからそれぐらい描くでしょう。」


ふたご2

「そんなことをするとどんどん小さく切手を描くことに。」


ふたご1

「それぐらい変質的な切手マニアにとっては造作もないことです。」


ふたご2
「変質的な切手マニア呼ばわりかよ。」

ふたご1

「そうなると、郵便局側も燃えてきますね。」


ふたご2

「郵便局側?」


ふたご1

「郵便局に勤めるぐらいですから、消印好きの人が多いに決まっているではないですか。」


ふたご2

「いるのかおい。」


ふたご1

「切手の中にどこまでも小さな切手を描いてやろうという郵便会社と、どこまでも小さな消印を押してやろうという郵便局員の息詰まる戦い…。それが今まさに始まろうとしているっ!」


ふたご2
「何の変質的なマニアなんだお前は。」

12月24日、きってはってきって

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