ふたご1

「むかしむかし中島は 助けたワカメにつれられて 磯野家に行ってみれば 絵にも描けない 鬱波平♪」


ふたご2

「それは描かないでください」


ふたご1

「滋賀県と京都の間にある山、比叡山には延暦寺という天台宗の大本山があります。」


ふたご2
「はい。」

ふたご1

「そこのトップが天台座主という方です。」


ふたご2

「はい。」


ふたご1

「その天台座主という立場の方が、このほど真言宗の大本山高野山をはじめて訪問されたそうです。」


ふたご2
「ははあ。」
ふたご1

「高野山の開山が819年ですから、かれこれ1200年近くになるのです。」


ふたご2

「比叡山のほうがたしか先でしたからねえ。」


ふたご1

「これは一時期を知っている者からすると考えられません。」


ふたご2

「一時期?」


ふたご1

「そう、816年以降から、数百年ほど…」


ふたご2

「いるのかリアルで知っている者。」


ふたご1

「むかし、天台宗を開いた最澄さんと真言宗を開いた空海さんは仲良しだったのですが、ささいなことで大げんかして、仲が悪くなりました。」


ふたご2

「まったく詳細がわからん。」


ふたご1

「それ以来、比叡山と高野山は時に敵対し、時に協力し、仏教ロードを突っ走ってきたわけです。」


ふたご2

「やな表現だなあ仏教ロード。」


ふたご1

「しかし近年の地球温暖化により、仏教界同士で争っている場合ではないという機運が生まれたのです。」


ふたご2

「いや温暖化のせいではないとは思いますが。」


ふたご1

「しかしトップが相手の本拠地に乗り込むというのは、和解を世間に知らしめる重要な手段です。それだけに、実際訪問するのまでにはいろいろな障害があったと思います。」


ふたご2

「そうなんですか?」

ふたご1

「比叡山の若いもんが、座主の訪問を止めようとして御輿をふるって大騒ぎに。」


ふたご2

「まだいたのか山法師。」


ふたご1

「かたや高野山の若いもんも、座主訪問に反対し、杖で地面をついて水を出させて大騒ぎ。」


ふたご2

「それは空海さんだけの得意技じゃなかったんですか。」


ふたご1

「そうするとやはり我々も黙っているわけにはいかないだろうと、東西本願寺の若いもんが一向一揆。」


ふたご2

「だまっとけよ若いもん。」


ふたご1

「こんな騒ぎになってはたいへんです。」


ふたご2

「そこまで血の気の多い若いもんを抱えているほうが問題ですが。」


ふたご1

「こうして座主の訪問は無事に終わりました。しかし、これは仏教者の連帯によって、世界に山積した問題に対処するための新たな道のスタートに過ぎないのです。」


ふたご2

「はあ。」


ふたご1

「そのために!行け!行くのだ!若いもん!」


ふたご2

「行かすな若いもん。」


ふたご1

「ローマの休日などで知られるオードリー・ヘプバーンですが。」


ふたご2

「はい。」


ふたご1

「そのオードリー・ヘプバーンをデザインした切手が10万ドル近い値段で落札されたそうです。」


ふたご2

「何でまたそんなに高い値段で。」


ふたご1

「この切手は、ヘプバーンが口にシガレットケースをくわえたデザインになっているのですが、ヘプバーンの息子がそのデザインを拒否したため、発行されなかったのです。」


ふたご2

「それが残っていたというわけですか。」


ふたご1

「切手マニアの方にはうらやましい事態ですが、切手を作った当局としては無駄になったという感が強い上に、横流し事件が発生したという忌々しい事件でもあるわけです。」


ふたご2
「エラー切手とか未発売切手とかは高い値段がつきますからね。」

ふたご1

「ですから、有名人を使った切手を作る時にはクレームのつかないスタイルを先に考えておきましょう。」


ふたご2

「それがいいですね。」


ふたご1

「たとえば、長嶋茂雄氏を切手にする時は、一塁を踏み忘れてホームランが台無しになったシーンを使わないとか。」


ふたご2

「まあ歴史的な一瞬ではありますけどね。」


ふたご1

「たとえば、長嶋一茂氏を切手にする時は、後楽園球場で父の長嶋茂雄氏に置き去りにされたシーンを使わないとか。」


ふたご2
「それ以前に切手になるんですか一茂氏。」

5月29日、太田胃散を手に持った一茂氏。

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