ふたご1
「もっちり食感が好きならもちを食えという風潮がありますが、そもそももちはもっちりしているのか。」
ふたご2
「正解は温度による。」
ふたご1
「古くからおなじみの食品というのはいろいろありますが。」
ふたご2
「ありますねえ。」
ふたご1
「オレンジ清涼飲料の老舗と言えばバャリースがありますね。」
ふたご2
「まあ昔はそういう表記だったようですがバヤリース。」
ふたご1
「しかし最近はオレンジ清涼飲料界にフランスからの刺客、オランジーナがやってきましてえらく売れているようです。」
ふたご2
「確かにどこでも売ってますねえ。」
ふたご1
「しかしここでバリーャスもだまってはいられません。」
ふたご2
「ますますどう発音していいか分かりません。」
ふたご1
「少しライム果汁を加えた『バヤリース オレンジ ファインビター』を発売するそうです。」
ふたご2
「苦いんですか。」
ふたご1
「だいたいサンマのはらわた0.2個分ぐらいの苦さです。」
ふたご2
「理解しにくい基準だなあ。」
ふたご1
「バリースャ側はほんの少し苦いこの商品で。大人の支持を狙っているようです。」
ふたご2
「とりあえず名前の表記を安定させてください。」
ふたご1
「しかしこういう古くからある商品でも、時代とニーズに合わせて少しずつ変化していることもあるのです。」
ふたご2
「そうでしょうねえ。」
ふたご1
「たとえばグリコの『ビスコ』」
ふたご2
「これもかなり昔からありますねえ。」
ふたご1
「パッケージに描かれている子供も少しずつ変わっているのです。」
ふたご2
「そこかい。」
ふたご1
「やっぱりヒゲが生えてくるとイメージがねえ。」
ふたご2
「成長の過程を追ったパッケージじゃないから。」
ふたご1
「ロッテ『コアラのマーチ』もそうです。」
ふたご2
「絵柄とかですか。」
ふたご1
「日本語訳するとコアラの行進曲です。」
ふたご2
「まあそうなりますが。」
ふたご1
「しかし、あのお菓子にプリントされたコアラは、だいたいの場合両足を大きく広げた状態で描かれています。」
ふたご2
「はあ。」
ふたご1
「つまり、行進曲というタイトルでありながら、たいていのコアラが行進どころか、歩いてすらいないようにみえるのです!」
ふたご2
「…はあそれで。」
ふたご1
「しかしながら、そんな表題と相反する商品を堂々と売るはずがありません。」
ふたご2
「べつにそれくらいどうでもいいからじゃないですか。」
ふたご1
「つまり、コアラのマーチのコアラたちは、ああ見えてちゃんと行進しているのです。」
ふたご2
「…どういうことですか。」
ふたご1
「あのコアラたちの絵は、気づかれない時間の間に、だんだんとこちらに向かって行進しているように絵が少しずつかわっているのです。」
ふたご2
「なんのために。」
ふたご1
「コアラが行進している理由が、コアラ以外の誰に分かるというのだね。」
ふたご2
「作っているのは人間だろうが。」
ふたご1
「そういうくだらない話をしている間にも、コアラたちかこちらに近づいているのです!」
ふたご2
「おい。」
ふたご1
「やめろ!近づくな!このユーカリ食いどもが!」
ふたご2
「なんだその強迫観念。」
ふたご1
「ま、まだ来るか!オ、オーストラリアがどうなってもいいのか!」
ふたご2
「いつの間にそんなでっかい人質を。」
ふたご1
「ひいっ!うわあああああー!ほ、哺乳類様バンザイッ!」
ふたご2
「どういう世界観だ。」
1月25日、実在する有袋類とは関係ありません