ふたご1

「続きと始めと真ん中はWEBで!」


ふたご2

「結局なんなんですか。」


ふたご1

「兵庫県は小野市で新素材のそろばんが開発されたそうです。」


ふたご2

「なんですか新素材って。」


ふたご1

「オリーブの木だそうです。」


ふたご2

「ずいぶんと西洋風ですね。」


ふたご1

「なにしろコンピューターの部品も海外製な時代ですから。」


ふたご2

「今ひとつ意味が違うような気がします。」


ふたご1

「そろばんは思考力を鍛えるのによいと言われていますが、最近では今ひとつ普及しません。」


ふたご2

「時代の流れという奴ですからねえ。」


ふたご1

「ですから、そろばんを売るためには新たな戦略を考えなければなりません。」


ふたご2

「そうですねえ。」


ふたご1

「売るための基本戦術の一つが低価格化です。」


ふたご2

「まあそうですね。」


ふたご1

「しかしいくら価格を安くしても、必要がなかったり、興味がそそられなければ買いません。」


ふたご2

「そうですねえ。」


ふたご1

「ですから、そろばんに新たな価値を付与することが重要だと思われます。」


ふたご2

「はあ。」


ふたご1

「その一つがオリーブの木をつかった今回の取り組みです。」


ふたご2

「オリーブの木を使うとどんな価値がつくんですか。」


ふたご1

「オリーブの木は昔から平和のシンボルとして扱われ、旧約聖書にもあります。」


ふたご2

「聖書ですか。」

ふたご1

「かの、水がいっぱいで知られるノアの方舟のエピソードです。」


ふたご2

「まあ確かに洪水ですけど。」


ふたご1

「洪水になってからというもの、方舟はどんぶらこ、どんぶらこと流れていました。」


ふたご2

「のどかだなあ。」


ふたご1

「しかし、長い間の船旅で、船の中は大変なことになってしまいました。至る所で船酔いのカーニバル。」


ふたご2

「嫌なカーニバルだなあ。」


ふたご1

「そんな中、船長であるノアは鳩を飛ばします。」


ふたご2

「鳩ですか。」


ふたご1

「そう、ノアは船長であり、手品師だったのです。」


ふたご2

「最近では手品師も鳩を出さなくなりましたが。」


ふたご1

「そして、その鳩に陸地を探してこいと命令しました。すると、鳩は飛んでいって、オリーブの枝をくわえて帰ってきたのです。」


ふたご2

「そこで出ましたかオリーブ。」


ふたご1

「この時にかかっていた音楽が『オリーブの首飾り』と名付けられたのはそうしたいきさつです。」


ふたご2

「あの音楽をかける手品師はもっといませんよ。」


ふたご1

「つまり、この事からわかるように、オリーブは平和と手品のシンボルだったのです。」


ふたご2

「手品が加えられてますが。」


ふたご1

「ですから、オリーブの木で作ったことによって、手品師の方にとってはとてもおすすめのそろばんとなったのです。」


ふたご2

「そうなんですかねえ。」


ふたご1

「おなじように、別のものの象徴でそろばんを作れば、他の人にもおすすめのそろばんとなるのです。」


ふたご2
「ほかになにがあるんですか。」

ふたご1

「たとえば、梅の木でそろばんを作れば、梅の花をこよなく愛したことで知られる、学問の神様菅原道真にちなんだそろばんに。」


ふたご2

「なるほどそれは御利益がありそうです。」


ふたご1

「たとえば、焼き物でそろばんを作れば、陶芸をこよなく愛したことで知られる、かの北大路魯山人にちなんだそろばんに。」


ふたご2

「使いづらそうですねえ。」


ふたご1

「たとえば、カレーとハンバーグでそろばんを作れば、カレーとハンバーグをこよなく愛したことで知られる、子供にちなんだそろばんに。」


ふたご2
「料理で計算するんじゃない。」

5月28日、おんさんまやそろばん。

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